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カプノグラムの第Ⅳ相とは どこを指すのか

「MGH麻酔の手引き 第6版」から,
目に付いたところをパラパラと。

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MGH曰く,
「0相は吸気部分である」
「Ⅳ相は,胸郭コンプライアンスが減少した
 肥満患者と妊婦で見られる
 最後の上向きのふれである」
と.

※ 波形は,ここを参考にしていただければと.



...???たしか,吸気部分を第Ⅳ相と記憶していたはずですが???
と思い,ミラー(日本語版)をひも解いてみると,ありました.

ミラーによれば,確かに
「吸気の開始に伴い下降線となり第4相となる
(呼気部分が第4相という広く知られている呼び方のほう)」と書いてあるものの,
カプノグラムの傾斜が突然に増加した上記の部分を
「シングルブレス洗い出し曲線の用語ではこの部分は,ときに4相と呼ばれる」
とも書いてあります.

業界が異なると,相の呼び方がちょっと違うということなのでしょうか.

日常の臨床においては呼び方自体は
果てしなくどうでもいいのですが,
カプノグラムは専門医試験の口頭試問のヤマのようなので
専門医試験をこんど受験する先生 (と試験官になる先生) には
ちょっとご留意いただけるといいのかなと思いました.

あ,MGHがいうところの第Ⅳ相のなりたちとかは勉強になりましたです.
by fabius_a | 2010-07-04 00:21 | なんか読んでみた